メッツの千賀滉大、運命の第5戦に向け準備完了!その「球威」は戻ってきたのか?【海外の反応】

チームの期待を背負う千賀滉大、運命を変える一投を準備中

ナショナルリーグ・ディビジョンシリーズで、ニューヨーク・メッツとフィラデルフィア・フィリーズがシリーズの大一番に挑む。

メッツのエース千賀滉大は、チームの命運を握る第5戦での先発が期待されている。だが、彼の真価はどこまで発揮されるのか?

「彼は本当に良かったよ」と試合後にメッツのカルロス・メンドーサ監督は千賀の投球を称賛した。
「(カイル) シュワーバーに打たれた一球を除けば、全体的に素晴らしい内容だったよ」と続けた。

実際、第1戦で千賀はわずか2イニングながら3三振、2走者のみで1失点に抑えた。
しかし、その背景には彼の「球威」と「球速」の減退が隠れていた。

Mets’ Kodai Senga is ready to pitch with season on line. But is his stuff back? – The Athletic
https://www.nytimes.com/athletic/5826237/2024/10/09/kodai-senga-stuff-mets-phillies-nlds/

データから読み解く「千賀の球威」

シーズン終盤にふくらはぎと上腕三頭筋の怪我から復帰した千賀だが、第1戦ではこれまでのキャリアで3番目に遅い速球速度を記録。

速球は平均97マイル(約156キロ)まで達しなかったものの、メンドーサ監督は「球速の97マイルと、スライダーやスプリットのキレは非常に良かった」と評価。

MLBのデータによれば、千賀の初登板の速球の平均速度は彼のキャリアの0.8マイル以内で推移する確率が68%とされているが、今回はその範囲を外れていた。

さらに、千賀のスライダーの球速も平均で83.5マイル(約134キロ)と、キャリア平均の84.6マイルを下回った。

85マイルは現在「魔法の数値」とされ、球速がこの数値を超えるとスライダーの威力が格段に上がるといわれているだけに、不安材料と言える。

「ゴーストフォーク」は健在も、カッターの不安は残る

千賀の代名詞である「ゴーストフォーク」、つまりスプリットフィンガーチェンジアップは今回も驚異的な効果を発揮。

フィリーズの右打者、J.T.リアルミュートやトレイ・ターナーさえもこの球には対応できず、空振りを連発した。

しかし、千賀の重要な球種であるカッターには問題が。
通常、カッターは約3インチの手元側への変化が必要だが、今回の登板では逆に腕側へ流れてしまい、ハーパー相手に狙いが定まらなかった。

この異常な変化が指摘され、千賀自身も「まだ十分に使いこなせていない」と試合後に語った。

メジャー1年目で、千賀がこのカッターを28%の割合で左打者に使用していたことを考えれば、重要な球種であることは明白。

もしも左打者の内角へ投げ込んだカッターが中に流れてしまえば、長打を浴びるリスクも高まる。今後の登板でこの修正が必要だ。

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「オレはいつでも準備OK」千賀の覚悟と、メッツの未来

試合前、千賀は「何球でも投げる準備はできている。10球でも200球でも、全力で挑む」と意気込みを語っていた。
怪我から復帰したばかりとはいえ、チームの命運を背負う覚悟は十分だ。

しかし、3イニング以上を投げ抜くには、カッターの精度と速球の回復が不可欠だろう。
特に、左打者との対戦で重要なカッターが修正されなければ、苦しい展開が予想される。

千賀はすでに「ゴーストフォーク」という武器を手にしている。
残る課題は、レーダーガンの数値とカッターの動きが示す「球威」の回復だ。
メッツがシリーズを勝ち抜くためには、彼の真のエースとしての実力が試される。

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